転職を考えている人にとって、新しい職場に馴染めるかどうかというのは大きな不安要素のひとつ。それが不安で転職に二の足を踏んでいる人も少なくないのではないでしょうか。逆手をとれば、その不安要素がなくなれば転職したい気持ちに素直になれるということです。新しい場所に馴染むために必要な心構えや工夫、努力すべきポイントをしっかりと身に付けておけば、転職を楽しむ余裕が生まれてくるでしょう。
職場での人間関係は仕事をする上で、1、2を争うほど大事なことです。どんなに業務内容が自分自身に合っていたとしても、上司や同僚など、自分を取り巻く人々との付き合いがうまくいっていなければ、ストレスも溜まって居心地も悪くなってしまいます。逆に業務内容がそれほど自分に合っていなくても、周囲との関係が良好であればサポートも受けられて次第に業務にも慣れていくことでしょう。そんな人間関係を良好にするためには最初の数ヶ月が肝心です。職場の雰囲気を見定めながら、受け入れてもらえるような姿勢を保ちましょう。特に仕事を頼まれたりお伺いをたてたりする時などは、「元気よくハキハキ」を心がけることをおすすめします。また、お昼休みや移動中なども職場の人と一緒であれば、話題を振られるのを待つのではなく話題を振ることも必要です。気心が知れるまでは、プライベートを詮索するような質問ではなく趣味趣向など相手が楽しくなるような質問がベターです。
☆新しい職場の習慣に敬意を払うこと
今までいた職場での勤務歴が長いほど戸惑うのが、新しい職場の習慣です。メモの残し方といった些細な行動ですら、最初は戸惑うかもしれません。その中でも特に慣れるまでに時間がかかるのが、「その職場のカラーに染まる」ということ。職場のカラーは職場の理念によって異なるため、100の職場があれば100通りのカラーがあると考えても良いかもしれません。そして、そのカラーは職場の習慣にも色濃く反映されているケースが多いのです。新しい職場に馴染むためには、新しい職場の習慣に敬意を払いましょう。それは新しい職場やそこに勤める新たな同僚たちに敬意を払うことにもなるのです。
前職で同じような仕事に就いていたとしても、新しい職場で最初から本領を発揮することはなかなか難しいでしょう。それが異業種からの転職ともなればなおさらです。しかし、新人だからといって甘えるのではなく仕事を早く覚えられるように努力をするのは大前提。当たり前に聞こえるかもしれませんが、意外にもその努力が足りずに「同じことを何度も聞く」「注意されたことが治らない」「仕事の覚えが悪い」など、周りの人に迷惑をかけている新人が多いのも事実です。職場に貢献するために雇われていることを忘れずに、仕事は自然に覚えるのではなく、覚える工夫をすることを心がけましょう。
早く新しい職場に馴染もうと努力すればするほど、なぜかうまくいかなかった経験はありませんか。それは努力が焦りに変わっていたのかもしれません。焦りが全面に出てしまうと、人間関係はもちろん、仕事でも大きなミスをしかねません。「何事も焦りは禁物」という言葉があるように、仕事においても焦りは禁物です。まずは自分を客観的に見る目を養いましょう。焦ってしまいそうになったら、深呼吸をするなど意識して自分にストッパーをかけてみてください。自分を客観的に見られるようになれば、自ずと周囲も客観的に見られるようになります。すると「あの人にはこう接しよう」「今はこうした方がよいだろう」など、人間関係も仕事の連携もスムーズになるはずです。