障害者自立支援法に基づく児童デイサービスですが、平成24年の4月から児童発達支援と放課後等デイサービスの2つのサービスにわかれました。児童発達支援も放課後等デイサービスも障害のある子どもに関わるサービスなのですが、この違いを把握しておくことで職場を選びやすくなるのではないでしょうか。障害のある子どもとの関わりは難しいこともある反面、やりがいのある仕事とも言えます。
放課後等デイサービスというのは、通っている子どもの年齢が小学生から高校生までの子どもで、放課後や夏休み、冬休みなどのお休み中に発達支援を受けに行くという通所のサービスです。年齢や障害に合わせて支援が受けることができます。児童発達支援というのは、未就学児が保護者とともに療育や発達支援を受けに行くという通所の支援サービスです。障害によって幼稚園の代わりに通う子どももいれば、週に3日は幼稚園、週2日は療育を受けに児童発達支援センターへ通うという子どももいます。
児童発達支援センターのサービスの概要としては、身体や知的、精神障害のある未就学児を対象にして日常生活を送るうえで困らないよう動作、知識技能を身につけられるよう支援しています。集団生活の適応、医療型の場合には上肢・下肢や体幹の機能障害のある子どもに対する治療を行います。また、障害のある子どもの通う幼稚園や保育園に訪問して担当者とコミュニケーションをとったり連携したりして療育を行っています。放課後等デイサービスでは、就学している児童を対象に自立した生活を送れるよう訓練を行う、余暇活動、創作活動や地域交流の機会の提供などを行います。これら2つの施設では、家族に対するレスパイトケアの役割もあり、普段一緒に過ごしている家族の疲れをいやす大切な存在になっています。
児童発達支援センターでは、保育士がクラスを担当し、子どもの障害に合わせて理学療法士や言語聴覚士、施設によっては音楽療法士がいるところもあります。児童指導員や嘱託医も必要です。保育士がメインで日々の活動を行っているので、理学療法士や言語、音楽療法士は決められた曜日だけ訪れるという施設もあるようです。主な仕事内容は子ども一人一人の療育計画を作り、保護者と話し合ってクラスごとに療育計画を練って活動しています。施設を運営するためには、児童発達支援管理責任者を置く義務があります。放課後等デイサービスでは、指導員の要件に特に資格要件はありませんが、ほとんどの施設で保育士などの資格のある人が業務にあたっています。こちらも児童発達支援管理責任者を置く必要があります。
児童発達支援センターや放課後等デイサービスで働きたい!という人は、障害に対する知識はもちろんですが、障害の名前にとらわれ過ぎないということも大切です。障害のある子どもとの関わりがメインではありますが、障害の前にその子ども特有の個性があります。その個性を理解して過ごすことが大切です。型にはめすぎてしまうと療育が進まなくなる恐れもありますので、個人を尊重して療育計画を練る必要があります。また、保育士のこうなってほしい、という願いと保護者の願いは必ずしも一致するとは限りません。また、子どもがどうなりたいのか、子ども自身の願いがあるということも忘れてはいけません。そこをよく考えて療育をしていくことが必要になるでしょう。日頃からわかりやすい言葉かけをする、個性を尊重する、日々学びを深めるということが求められます。療育とは?と常に考え続ける難しい仕事ではありますが、その分やりがいも大きく保育士として一回りも二回りも成長することができるでしょう。
放課後等デイサービスの求人はコチラ
児童発達支援の求人はコチラ